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ピンチをチャンスに

2020年05月14日

コロナウィルス感染の影響で、さまざまなところで問題が生じています。

そんな中でも「この苦境をチャンスととらえる」という言葉も散見されます。ポジティブに考えることはとても大事なので良いことだと思います。では、どんなことで「ピンチをチャンス」と捉えられるかを考えている日々なのですが、「あーあ、こんなこともできるかなぁ」と思ったことを綴ってみたいと思います。

「9月入学・始業制」という話題になっているものも「ピンチをチャンス」にと考えてのことだと思います。この取り組みにも私たちなりの考えはありますが、それほどに「新しい考え」というものでもなく、どこかで耳にすることのある内容にも聞こえるので、ここでは「海外で出会った教育」を「いまこのときだからこそできる教育」へという壮大な(?)テーマでお届けしたいと思います。

 

 日本の学校は… 

小学校1年生に入学すると、国語・算数・理科・社会・図工・音楽・体育などの教科が「学習指導要領」に沿った教科書が配られます。年間850時間をかけて、国語には〇時間、算数には〇時間といった具合に割り当てられています。先生方は、その学習指導要領に沿って遅れることのないように授業を進めていくわけですが、今回のこのような事態で授業の再開もままならないと、緊急事態宣言が解除されれば、土曜日の授業、一日7時間の授業、ひいては夏休みの短縮・返上などとささやかれるわけです。そうでもしないと、教育の格差が生じてしまうからというのが、根底にあるからだと思います。

しかし、本当に「学習指導要領」に沿った授業を受けることが最適な解なのか、というところです。

海外にある小学校に訪れ、授業を一緒に受けさせて頂いたことがありました。(こう書くとスーツ姿の集団が教室の後ろに立ってメモを取り写真を撮りながら眉間にしわを寄せて見ていると想像するかも知れませんが、たった一人で子どもたちの中に席を設けてもらって一緒に授業を受けました)

 

 訪れた海外の学校で目にしたのは… 

あのときは、深秋の季節でした。先生が子どもたちを連れて外に連れ出しました。子どもたちは先生のそばに集まり、先生はおしゃべりをしながら外を歩きだします。一人の子が、ある大きな落ち葉を広い先生のところに見せに来ました。

「先生、キレイでしょ」

「本当ね、キレイね!なんで黄色くなるの?なんで落ちちゃうんだろう?キレイなまま木についててくれればいいのに。」すると別の子が

「紅葉すれば落ち葉になるでしょ」

「なんで紅葉すれば落ち葉になるの?」と先生は続けます。

この問いというかおしゃべりにみんながそれぞれに考え出します。

「この葉っぱ、よーく見ると裏に血管のような太い線や細い線のようなのがあるね?これなんて言うんだろう。」

「葉脈っていうんだよ」とまた違う子が答えました。

先生の周りに集まっている子どもたちだけではなく、走り回って追いかけっこしている子どもたちもいました。

ころんで膝をすりむいている子がいました。先生は近づき、その子にこう言いました。

「すりむいた時には、まず何をするのがいいと思う?」と。

すると、そこに集まってきた子が「傷口を洗う」「消毒をする」「先生を呼ぶ」「保健室に連れていく」「救急車を呼ぶ」と口々に言います。

また、かけっこの競争をしている子どもたちがいます。

先生は、「タイムを計ろう」と言いました。

メジャーとタイマーを持ってきて、20メートルの距離を子どもたちに計らせます。

1人3回トライしました。そこで、

「3回の平均タイムを計算してみよう」といいます。次「平均時速を計算してみよう」といいました。いろいろと工夫しながら計算しています。教室に戻ってノートと鉛筆を持ってくる子、枝を拾って地面に書き出す子、と思えば、どうすれば速く走れるのかを先生に問い詰め、足を前に大きく出すことで試してみたり、足の速い子と走って引っ張られるか試してみたり、さまざまです。

一部の学校の一部の授業風景の話です。

 

 『学び』の在り方 

ここで伝えたいのは、「生きている中に学びの要素は詰まっている」ということです。

「落ち葉を拾う」という行為から、紅葉や落ち葉になるわけを自ら学び、葉脈というものを知る。(理科)

「怪我をしたらどうするか」からは、「困っている人が目の前に現れた時にどう行動するか」(道徳)

「怪我への対処方法」(保健体育)

「タイムを計る」ことで(算数)を学び、早く走るために体の構造や心理的な要素などを学ぶ(体育)。

 

学校の先生は、生活の中にも学びの要素はたくさんある。経験しなければわからないことはたくさんある。とおっしゃっておりました。

 

今回のコロナウィルスでたくさんの犠牲がありながらも、生きるものは「前に歩みださなければならない」と思います。この「コロナウィルス」で得た経験を題材として「新しい学び」への繋げられないかと考えました。

・ウィルスとは共存できるのか

・陽性率の算出方法の出し方

・実効再生産数と感染者数の関係

・適正なサンプル数とは

・要請と強制の違い

・9月入学の是非

自分の子どもの頃を振り返ると「正解のないものの存在」には気付いていなかったように思います。今よりは自然災害も少なかったですし、平和な生活というのは永遠と与えられるものと思っていたように思います。しかし、毎年各地(日本に限らず世界中)で起きるさまざまな自然災害に悩まされる今、子どもたちも小さな胸を痛め感じていると思うのです。しかし、子どもが考え意見を発する機会というのはほとんどないように思います。このような機会を与えられず、すくすくと大きくなっていった子どもたちは、意見を持たない大人となってしまうのではないと心配しています。

日本の教育のすべてが悪いとは思いませんが、こういった題材が目の前にあり、子どもだからと目を背けるのではなく、あえてそこと向き合っていく「新しい教育の姿」をこのピンチをチャンスと捉え、考える授業、意見を交わしていく授業を取り入れてみてはどうかと思うのです。

先生には大きな負担がかかるかと思います。「先生も人間だから間違えることもある」ということも知り「間違えたら誤ることの大切さ」を伝えることも学べる機会となると思います。

私たちは、学校が苦手で日本の学校に通えなくなっている子どもたちに、学校は日本だけにあるわけではないので、海外の学校の教育の在り方などを紹介しています。「そんな学校だったら行ってみたい」と思ってもらい、今までのような窮屈な環境から伸び伸びとした社会で、好きなことや得意なことに挑戦する応援をしています。

 

日本の学校が合わない、日本の学校が苦手な子どもたち、不登校の子どもたちを、優しく温かく迎えてくれる海外の子どもたちと一緒に「海外の学校」を体験することで、きっと、「自分の居場所は日本だけではない」と感じることと思います。世界には様々な学校が存在しています。百聞は一見に如かず(Seeing is better than hearing)、世界の見え方、自分の向かう先がガラッと変わる瞬間が、留学した先にはあると思います。

そんな皆さんの人生のターニングポイントに寄り添えたらと思います。

 

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